騙される２人

バンコク名物の「トゥクトゥク」というバイク型の
タクシーに乗り、寺院へと向かうことにした。
ここでも、またまた私達は慎重だった。
行き先と金額を尋ね、おかしい！と感じたものには
乗らないようにしたのだ。
そして、「トゥクトゥク」によって同じ行き先でも
値段が違うので、より安い「トゥクトゥク」を探した。

バンコクの風に揺られながら「トゥクトゥク」に
乗ること数分。乗り心地は、ちょっとゴツゴツするものの
まぁ悪くはない。

そして、目的の寺院に辿り着いた。

予想をはるかに越え、大変広大な敷地だ。
敷地の周りを闊歩するが、なかなか入り口に辿り着けない。
うろうろしている私達に、敷地の側で物売りをしていたタイ人が
親切に声をかけてくれる。
「入り口はどこ？」と聞く私に、彼女は
「今、この寺院はタイ人専用のお参り時間だから
外国人は入れないことになっている」と教えてくれる。
そっか～、だから入り口がなかなか見つからないのね、と納得し
「何時頃なら日本人も入れるの？」と尋ねてみる。
彼女は「あと１時間くらいは入れない、１時間も待っていても
時間がもったいないでしょ。だったらバンコク市内を「トゥクトゥク」で
案内してあげるわ！料金は４０バーツね！」というのだ。
それもそうだ、１時間も待っているのはもったいない。
せっかくタイに来たんだから、いろいろと見てまわりたい。
しかも４０バーツなんて安いじゃん！と考えた２人（主に私だが）は
意気揚揚、気分も高らかに、何の疑いもなく
彼女が紹介してくれた「トゥクトゥク」の運転手に連れられて
寺院を後にした。